昨日に引き続き中間申告ネタです。

■中間申告が要る?要らない?

中間申告義務の判定の基礎となる法人税額は、
所得×税率により算出された法人税額から
試験研究費などの税額控除を引き、
さらにそこから所得税額控除(利息とか配当とかの源泉税)を引いた後の金額が
ベースとなります。

これが20万円超になると中間申告義務が発生します。

では…
法人税が還付だけど、地方法人税は20万円超納税したような場合
中間申告は義務になるのでしょうか?
(こんなケースがあるのかという話ですが、
例えばホールディングカンパニーのように
受取配当金の源泉税が多額に発生する一方、受取配当金が全額益金不算入となることで
所得がほとんど出ないような場合、
算出された法人税額よりも源泉税額が上回るため還付になりますが、
地方法人税は、当該源泉税の控除前の数値がベースになるため
地方法人税のみが納付となるパターンも起き得ます。
その場合、法人税の還付額との相殺もできますが、税務署に充当申出書の提出が
必要になり、出さない場合には納付が必要になります。自動で相殺はしてくれません
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/tsutatsu/kihon/tsusoku/05/01/57.htm)

結論としては、中間申告は不要になります。

中間申告の要否は、あくまで法人税の金額(所得税額控除後の金額)により判定される
決まりになっており、
法人税の中間申告義務がなければ、地方法人税や地方税の納税義務も自動的に
なくなります(ただし外形標準課税法人は、法人税の中間申告義務の有無に関わらず、事業年度が6ヶ月を超えていれば法人事業税の中間申告義務がありますので注意が必要です
https://www.tax.metro.tokyo.jp/shitsumon/tozei/index_a1.htm#a1k00)

このようなケースもありますので
自社の前年度の納税額等は改めて確認してみるといいと思います。